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唄武者HEYMAの寄せましょ

「初挑戦!真冬の映画激評論!!」…で寄せましょ

「*この映評は内容に触れています。ご注意ください」



「イラつき。」

映画『ディパーテッド』は、登場人物のすべてがイラついていた。ざっとストーリーを紹介しよう。

若いマフィア(マット・デイモン)が警察官になり、情報をボス(ジャック・ニコルソン)にリークする。
逆に新米刑事(ディカプリオ)がマフィアへ潜入捜査をし、互いの正体を隠しながらの化し合い。
緊迫感最高!ただ結末は、一般的な方向での解決に至っていない。カタをつけたと言った方が当てはまる。


「全部死んだ。」

もう主要人物は全員死んだのだ。そこに後味の悪さが無いといえば嘘になる。重い気分になった。
しかし、すべての映画がハッピーエンドに終わるものではない。曲者/スコセッシ監督だから当然といえよう。
一筋縄では終わらない事は想像できていた。
冒頭で述べた「イラつき」を最も強く発していたのは、主人公でも脇役でもない。
まさにこの監督自身が火山のようにマグマを噴出していたように思う。

人物すべてが、日常に転がっている狂った『轍』のように置き換えられるし、
また、一人一人が『国家』にも見てとれる。
大小の違いこそあれ、我々は日々の“化け騙し”オンパレードに、毎日イラッとしているはずなのだ。
それを警察とマフィア、つまりは世の正義と悪に振り分けただけの設定である。
そういう意味では非常に解りやすい。


「仮面。」

もしそれが自分の意としない仮面ならば、誰もがストレスを通り越し、イラつきが増幅するもの。
成れの果て、それがやがて人を狂気へと誘う事になる。非常に歪に変形してしまうだろう。
…と言って、偽仮面を脱ぎ捨て素顔に逆戻りするのも、並大抵の業ではない。
素顔とは平穏な日常を指しているからだ。
生き急ぐと後戻りはできない。毒にも薬にもの世界である。世の中は両極で成り立っているのだから。
どちらにも善と悪はあるし、罪だってあるのかもしれない。この場(映画&世間)での両極を説明してみよう。

一つは、突き抜けたい願望/執念を持ち続け、それに向かって猛烈に爆進するタイプ。
もう片方はその逆で、生まれながら常識/一般的な情報に育てられ、素顔のままで生きていられるタイプ。
劇中の登場人物はすべてが前者である。だから全員がそれぞれの仮面を付けたり被せられたりしているのだ。
彼らは素顔をさらした途端に死んでいる。平穏イコール死なのだ。各人の終末はあっけなく訪れていた。
終始誰もが死に直面している状況で、イラついているのは当然だ。へらへら笑っている奴なんかいるはずもない。


スコセッシ監督はその極端な世界を、見事な疾走感でみせている。150分間の死に向かうドライブ。
ハンドルを握るのは、何を隠そうこの監督自身。こんな構図で成り立っている映画は、昨今とても珍しいのだ。
ふと思い出した映画がある。コッポラ監督作品、『地獄の黙示録(1978年)』だ。これも同じ。
ある囚われの身になった上官を救い出す兵士が、最後に狂っていた上官を殺害し、村(部族)ごと殲滅する結末。
戦争という愚行が、人々を狂わせていく事にコッポラは目を逸らさなかった。そして暴発してしまった。
だから撮影&製作期間内の数年間、コッポラはまるで狂人と化していた。メイキングを観るとよくわかる。
面白い偶然で、この黙示録の主演、マーティン・シーンは「ディパーテッド」にも出演している。
黙示録〜約28年経つのだから、見る影もないが、実にコクのある演技をみせてくれている。うまい役者だ。


そして、やはり監督が一番キャスティングしたかったであろう、怪物ジャック・ニコルソンも迫真の演技だった。
あの顔、眼光、しゃがれた声、すべてが尋常ではない。彼の演じたカルロスだけが、自分の死を悟っていた。
あの暴走ぶりは、まさに監督そのものである。ひょっとしたら、スコセッシもそう長くは無いかもしれない。
きっと次作も『死』に向かっていくテーマの映画を撮るはずだ。ディパーテッドを観たら後に続けである。


悪いけど、凹凸差のない平穏な日常を送っている人々に、この映画の評価/評論はしづらいと思う。
ネットでの数々の評は、ガキの読書感想文以下だった。それに加えて、評論家たちのそれも陳腐で呆れたものである。
全世界は終焉直前。北極〜南極ですら狂いが生じている中で、
評論家だけが“まとも”でいられるわけがないじゃないか!
ディパーテッドとは、死者という意味である。どう生きたって、誰もが死者になってしまう末路なのだ。
そんなシンプルな恐怖に打ちのめされ、なぜか死に急ぐ「矛盾」を叩きつけた男たちの映画である。
DVDを買って何回も見返す娯楽作品ではない事は、この映評を読んだらわかってもらえたであろう。

どうだろか?こんな評価をしているのは、世の中でボクだけかもしれない。
けれど、ここはこの映評を信じて、是非とも観て欲しい!


そうなんだ!評論とは『俺の言う事を信じろ!!』と叫ぶ行為だ。テンションの塊なのだーっ!!!



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